ときそば
えー、写真。写真どうだい?そこの兄ちゃん写真いらない?
おう、アンオフィ屋。なにがあるんでぃ?
へ。娘。に℃ーuteベリ……
じゃ、娘。ひとつ見せてもらおうか。……いや、寒いねえ。
へえ、本日は大変にお寒うございますな。
お前さんこのところ景気はどうだい?
ええ、ま……なんとか凌いでおりやす。
そうか。ま、このとこの不景気だし、あれだろ?AKBとかにだいぶ客持ってかれてんだろ。大変だよなあ。ま、物事は順繰りだ。いい後は悪い、悪い後はいいってな。飽きずに続けてくれよ、あきねえってくれえだからな。
へい。ありがとうございます。どうぞ、お待たせ様です。
おっ。いいね。早いじゃねえか。江戸っ子は気が短けえんだ。ぱっと頼めばすっと出てくるなんてのはありがてえじゃねえか。
こっちだってまごまごしてりゃ手が後ろにまわっちまうかもしれねえんだからな。そこいくとお前は偉いよ。料簡が違うね。
へ。どうも。ありがとうございます。
お。この紙。いいね。ちゃんと本寸法のコダックだ。意外と頓着されねえけど写真は何と言っても印画紙がよくなきゃダメだ。
近頃じゃオフィシャルまでペラペラのプリンタ用なんて使ってやがるが、ありゃあいけませんよ。紙が違うとね、写真の保ちが違う。お前んとこはこりゃ本物だよ。
そんなに褒めていただくと、なんだかくすぐったいですなあ。
それにあれだ、これ撮ってるカメラも本物だね。え?分かりますかって?そら分かりますよ。遠目に光の加減を見ただけでわかりますよお。
こちとら中高と写真部ひとすじ、行った先々で部長を務めあげたって筋金入りよ。きちんとね、一眼使って安くねえレンズで撃たねえとこうは撮れませんよ。
いやね、ときどきあるんだよ、ちまちましたデジカメでちまちま撮ったような写真がさ。
そんなのダメ。大きかろうが小さかろうが、どっちにしたって非合法なんだから、そこできっちりとした機材を持ち込んで撮るってのが腕なんじゃねえのかと思うんだけどね。
近頃はめっきりそういう肝の据わった奴がすくなくなっちまったって嘆いてたところへね。お前さんみたいのに会えるなんて嬉しいじゃない。
名前なんてえの?これからひいきにするからさ。
ええ、サイゼンと申します。もっともに前と書いて最前。
さいぜん!こりゃいいや。いやね、おいらこれからコンサに参戦するところだけれどさ。そこでサイゼン、最前なんてのは縁起がいいじゃない。
いや、こりゃいよいよお前さんの顔見たら買わないといけねえな。
へい、どうも、ありがとうございます。で、お客様、どれにしますか?
ん。そうだな、……ああ、この亀井なんかいい角度だね。キレが出てるねえ。いいね。やっぱり機材奢ってやがんな。へへ。笑ってやがる。いいんだいいんだ。
どれどれ……と。お、いいねこのさゆ。終盤だね。湯気立ててほくほくしてるよ。こうゆう臨場感がやっぱり欲しいところだからね。
ん!細い!細いね!この高橋は。いやね、こう被写体を綺麗に撮るってのも腕の見せ所だからね。これを勘違いしてる奴が多いんだよ。
撮り方で女の子はいくらでも綺麗になる。これ俺の写真部の頃の口癖ね。女の子撮る機会なんてなかったけど。はっは。
じゃ、これとこれとこれこれこれっと。いやあいいね。お前みたいなトコとはこれから長くつきあいたいねえ。じゃ会計、お代はいくらだい?
はい、二千円です。
悪り。細っけえのしかねえんだ。数えるから手え出してくれ。
へい。
ひい、ふう、みい、よ、いつ、む、あ、コンサ何時からだっけ?
はあ、たしか7時……
はち、きゅう、じゅう……
全部100円玉で払うってえと、ぷいといっちまった。
さて、これを一部始終みていたのが、うすぼんやりしたようなヲタでございまして。
なんだい、ありゃあ。べらべらべらべら喋ったかと思ったらすんごい勢いで行っちまいやがって。アンオフィ屋とあんなに喋ってる奴あ初めて見るよ。
また、紙がどうだとかカメラがどうだとか頭っから尻尾まで世辞ばっかりじゃねえか。何もそんなにアンオフィ屋ごときに気を使う必要なんてねえってんだよ。
所詮日陰商売じゃねえか、まごまごくっちゃべってりゃこっちまでお仲間かと思われて、悪くすりゃUFAの若けえ衆に囲まれてぎゅうぎゅうに絞められちまうなんてこともあるんだから。
あと、変なときに開演時間聞きやがったね。あんなことしたら、勘定間違えちまうじゃねえか。……あ、ヤロウ間違えやがったよ。ざまあみやがれ。へへ。
ご、ろくと来てしちのところで時間聞いてるから、はち、きゅう、じゅうと……ああ!得してるのはあの野郎のほうじゃねえか。なるほどねえ、こりゃうめえこと考えやがったなあ。
よーし、俺もやってみよう、ってんでその日はもう公演もありませんでしたので、翌日……
……へい。
おめえさんのトコ何があるんだい?
おいおいおい、随分古いな。なんかこう、もっと新しいトコロはないの?
小阪由佳とか?
いや、それも微妙に古いというか、まあ、ある意味旬なのか……って、ハロプロだよ!ハロプロ!モーニングとかベリなんかはないのかい?
あ、ええ、ございます。
じゃあそっちのほうで頼むよ。いや、今日は寒いねえ。
はい。大変よい御陽気でございますな。
ああ……うん、あったけえ。あったけえよな。寒いのは昨日だった。そうだそうだ。あと寒いのはえりりんのギャグくらいのもんだ。
誰です?そりゃ?
自分トコで売ってるもんくらい覚えとけよ!……まあ、いいや。とりあえず娘。見せてくれよ。
へ、えー、少々お時間かかりますが、よろしいでしょうか。
何だよ。とりあえずでいいんだ。すっと出してくれよ。
すんません。いま、裏の車の中で現像してますので。
ええっ?! お前んとこ自分で現像してんの?はーすごいねえ。それにしたって今になってやるこたねえじゃ……あ、そうか。ついさっき撮ったヤツ、出来立てほやほやを並べようってそういうことだな?おい?
へえ、どうも。上がりました。
うんうん……おい!こりゃ15人でNON STOPじゃねえかよ!一体いつのツアーの写真焼いてんだ。もう、このうち三人は人妻だよ。逆に懐かしくて欲しいじゃねえかよ。このなっちとか。……ま、いいや。今、今のツアーないの?
へ、こちらです。
あるじゃねえかよ。最初っから素直に出せよまったく。あ、そうだ。お前さん。名前聞かせてくれよ。名前。
……
いや。名前だよ。名前。
……そんなもの。とうの昔に捨てました。
いやいや、捨てましたって……その……わ、わかったよ。わかったって。そんな目でにらむんじゃないよ。
ま、しかしお前んとこはアレだ、紙、紙が違うから、ね、本物使ってる……ほんもの……ほんものって、こりゃほんものの藁半紙だな。お前、ちゃんと印画紙買えよ。
すんません。印画紙自分で漉くのはちょっと難しかったもんで。
なに、じゃこれ自分で漉いて作ってんのか?ああ、確かによくみりゃ溶かし切れてない記事の切れっぱしがみえるね。竹下首相とか書いてあるよ。
古新聞なら古新聞でもちょっと新しいのはなかったのかって……え?最近の新聞紙は紙質が落ちてて納得のいくものができない?いやいや、そんなとこにこだわるんだったら普通に印画紙買った方がいいとおもうけどなあ……まま、重要なのは内容だからね。
そうやって倹約して、使ってるカメラを奢ってんだろ?え?おれくらいになるとね、もう遠目に光の加減を見ただけでわかる……って、なんだかどれもこれも暗いねえ、アンダーでまくってんな。一応聞くけどこれ何で撮ってんの?
へ、リンホフのテヒニカで
へえ……驚いたねえ。いまどき4×5(しご)版でアイドルのステージ盗み撮るヤツがいるとはね。どうやって入場チェックをくぐり抜けたのか知りたいもんだ。まあ、何つかってもいいけどよ、きちんと露光をあわせろよ。まったく。
まあまあいいや。そんなね。紙だカメラだってそんなのはどうでもいいの。重要なのは、被写体。これよこれ。コンサートのいい表情、いいポーズをすぱっと押さえる。これがアンオフィの醍醐味だからね。えー。すまねえ。これ誰?
さゆ?!いやいやどう撮りゃこうなんだい。太いねえ。太い!顔にかいてる汗がラードに見えるよ。さっき生で見て来たけどここまで太くなかったぜ。
これは?おばさんにしか見えないけど。梨沙子?! あの奇跡の美少女がこんなになっちゃったのかい? あーあ。ひどいもんだねえ。
なに、これは?れいなっぽいけどずいぶん太いね。おい、れいなはさすがにこんなに太くないだろうよ。
あ、それは客席のれいな推しです。
馬鹿野郎。客撮ってどうすんだよ。
でもほら。横乳見えてますよ。
うるせえ。これじゃ本物の盗撮じゃねえか。
あー。いいやいいや。ま、じゃこれこれこれと。お代、いくらだい。
へ。二千円です。
きたなー。よしよし。えー、今こまっけえのしか……
いま、3時ですよ。大丈夫ですか。
え?
だから、今は3時ですから。じゃ、もらいます。ここにください。
いや……え……ちょ、なんで急に時間言ったの?
虫のしらせですかねえ。あっし子供のころから勘だけはよくて、こんな商売してますけど一度も警察の御厄介になったことないんですよ。
へ、へえ。そりゃすごいねえ。……ああ、実は大きいのあったあった。ごめんよ、うっかりしてた。ほら一万円。
あ、そうすか。そりゃどうもありがとうございます。じゃ、おつりが一枚、二枚……お客さん、今、何時ですか。
えー、いま三時……
四、五、六……
日本海庄やのみんなありがとう。ありがとう。
さ、とんでもなく遅い「ハロプロ!夏祭り」感想です。
01.HELLO TO YOU(オリジナル曲) / エッグ→全員
02.恋するエンジェルハート / 全員
03.さぁ!恋人になろう / 美勇伝・メロン記念日・Berryz工房・℃-ute
いきなり知らない曲と知らない娘たちで始まるあたり「ああ、ハロコンに来たんだなあ」と感慨もひとしお(?)なオープニング曲。この会場の広さでエッグを視認するのは至難もいいところなので、ブログで髪型を事前公開してた花音ちゃんの戦略は大正解。わたしはそれでも発見できなかったけど(笑) エンジェルハートはよく盛り上がるというか、皆さんよくご存知でという感じ。胸の谷間に蝶をあしらった石川さんには「やりすぎ」という言葉がよく似合います。でも、そこまでやらないとフライデーの石川クンとしての期待に応えられないのも事実。なぜか誰もが知っているメロンの曲は偉大です。
04.女に 幸あれ / モーニング娘。
05.That's the POWER / ℃-ute
06.スッペシャル ジェネレ〜ション / Berryz工房
若手による盛り上げ曲。女に幸あれはコンサートのように低音ブンブンいわせるような環境で聞くとうまくはまりますね。スッペジェネは未だに身体を捌ききれていない熊井さんが印象的。
07.ふたりはNS / きら☆ぴか
08.恋☆カナ / 久住
09.ハッピー☆彡 / 久住
きらり三題。まあ、いわゆる口パクなので何とも言えないのですが、きらりちゃんを楽しみにポケモンスタンプラリーを蹴ってまで来ているちっちゃいこの期待を万が一にも裏切るわけにいかないのでしょうがない…? レコーディングのOKテイクでもひかるちゃんのほうが歌が上手い事実はなんともごまかしきれなかったですが(笑)
10.たんぽぽ / 新垣・石川・柴田・矢口
11.BABY! 恋にKNOCK OUT! / 吉澤・里田・アヤカ
12.アンフォゲッタブル / メロン記念日
たんぽぽは柴田さんやガキさんの歌がうまくなったことがものすごく実感できます。案外レジスター低くてやらしい曲なんですけどね。ベベ恋はサトダのアネキのふっ切れっぷりが素敵。オリジナルでは保田さんが声張って歌うシャウトをアヤカが担当してるんですが、ふつうに伸びやかに歌ってたのが印象的でした。
13.鳴り始めた恋のBell / 音楽ガッタス
注目の音楽ガッタスお披露目。とりあえず音楽ガッタスのエースはのっちだと確信しました。パートも結構振られてたんですが、何よりもダンスの張り切り具合がさすが。ともいきリーダーの貫禄でした。あの梨華ちゃんより低く沈み込むなんてなかなかできないよ。
14.幸せビーム! 好き好きビーム! / 亀井・岡田・斉藤・徳永・須藤・萩原・有原
15.夏の夜はデインジャー! / 高橋・村田・熊井・梅田
16.壊れない愛がほしいの / 道重・大谷・清水 ・夏焼・鈴木・中島・岡井
17.黄色いお空でBOOM BOOM BOOM / 田中・三好・嗣永・菅谷・矢島
今回最大のオモシロポイント。各ユニットを代表して選抜された連中がどう役割をこなしていくのか。見所は多かった。
ハッピー7は斉藤さんの圧勝。モニタに抜かれるだけで会場に笑いが起きるなんて全盛期の圭ちゃんでもそこまでの事態は無かったと思うのですが、いやはや素晴らしいことです。岡田さんもアプレガールみたいな格好でがんばってたんですが今回ばかりは持ってかれた格好ですね。正統派かわいい路線で正面衝突を避けた亀井さんの戦略は結果的に大正解。
デインジャーは高橋さんお得意の時代錯誤チックセクシーが炸裂。目線の流し方に妙なすれっからし感が漂います。あと、全体的に表情豊かに歌おうとしてるのはいいことなんですが、喜怒哀楽のうち嬉しさ先行の味付けなので歌詞に歌われる元カレに今カレに内緒で逢いに行くという危うさが相対的に低くなってウキウキで会いに行っちゃう困ったオンナ像を演出しちゃってます。ま、それはそれで高橋さんの解釈なのでどう捉えるかはお好みなんですが。ラストの村田さんは完全に狙ってます。
セクシー8はどこまでもさわやかな鈴木さんと見る者の目を潰すような刺激のさゆみんセクシーの対比がいい感じです。それにしても最近の道重さんのセクシー解釈はエラいことになってて見るたびにドキドキします。秋からのボンキュッ!ボンキュッ!Bombツアーがそのイカレた名前のとおりのツアーなら鍵を握るのは道重さんですかねえ。良くも悪くも(笑)
黄色5はれいなちゃんとやじーのガチンコ対決。フリのキレやジャンプの高さではさすがの身体能力を見せる矢島さんに遮二無二動かすフリの大きさで対抗するれいなちゃん。特にやじーの衣装はターンするたびにフリルが立ち上がって綺麗&躍動感が伝わる。目を惹く度合いでは甲乙つけがたい感じでした。
18.愛あらばIT'S ALL RIGHT / Berryz工房・℃-ute
19.青空がいつまでも続くような未来であれ! / 全員
そして大団円。普通ならこれでコンサートが終わってもおかしくないくらいです。愛あらはオリジナルでなっちが歌うソロを愛理ちゃんが取ってる画がキッズを纏める感じで素敵でした。青空はトレインなし。エンジェルハートを知ってるような客層がこのお約束を知らないとは思えないので、やっぱりステージ上でトレインを促す求心力が必要かも。ボンキュッBombツアーで、もしやるならその辺の考慮もお願いします。
20.風のうわさ / THE ポッシボー
21.告白の噴水広場 / Berryz工房
22.DANCE&CHANCE / 吉澤・里田・アヤカ・メロン記念日
23.めぐる恋の季節 / ℃-ute
ポッシボーの曲は歌詞がバカバカしすぎるよい曲です。風のうわさひゅるるるだぜ。そんな歌をサビ終わりでやたら熱く歌い上げるロビンもおもしろ度高。ベリーズはあまり激しいフリがないのでモニタに抜かれる映像が比較的バストアップが多いんだけど、入れ込み気味な菅谷さんや爪の先までカメラ映りがみっちり計算されている嗣永さん、中空を見つめる須藤さんなど非ナチュラルな人続出。ベリーズに必要なのはナチュラル担当だなあ。D&Cは迷彩柄の衣装がアヤカ隊長のブートキャンプを演出しています。客にハンドクラップを要求したくだりはそうゆう解釈でいいんですよね? あと隊長のフェイクはいい感じにアメリカナイズされてて素敵です。キュートはなかさきちゃんの間奏部分のキレがすべて。
24.愛〜スイートルーム〜 / 美勇伝
25.Let's LIVE / 美勇伝・新垣・亀井・Berryz工房・℃-ute
26.シャイニング 愛しき貴方 / 高橋・田中
27.ふるさと / ジュンジュン・リンリン・久住・光井
28.桃色片想い / 道重・菅谷・鈴木
29.手を握って歩きたい / 嗣永・矢島・中島・夏焼・エッグ
とりあえず前後の記憶を吹き飛ばすインパクトの道重片想い。空恐ろしいほど「完璧」なみっちげさんに度肝を抜かれることしきりです。
30.悲しみトワイライト / モーニング娘。
31.Ambitious! 野心的でいいじゃん / モーニング娘。
32.そうだ!We're ALIVE / モーニング娘。・Berryz工房・℃-ute
モーニング。最後のほうでジュンジュンがへろへろになってたことはとりあえず今後の成長期待分としておいといて、とりあえず、「始まったよ!すっごい熱気です! わお!盛り上がるぜ!さすが!モーニング娘。!さすが!モーニング娘。!さすが!モーニング娘。! 」こんな感じですか、つんくさん(笑)
33.ザ☆ピース / 中澤・後藤・保田・安倍・飯田・矢口・石川・吉澤・紺野・高橋・新垣
34.Mr.Moonlight〜愛のビッグバンド〜 / 全員
で、ほぼオリジナルの面子でのスペシャルです。やっぱさすがだわ、と思えるパフォーマンスですね。そして同時に今度のツアーやその先が楽しみになりました。現役の連中がコレを見て感じてどう取り組んでいくのかが見れるから。それこそみっちげさんが桃色片想いでやったように正面切ってぶつかっていくのか、亀井さんのように敢えてまったく違うアプローチで攻めるのか。「いま」の娘は新作もできる上に、こんな素晴らしいクラッシックスもやれるなんて最高じゃん。
35.JUMP / 全員
34.でっかい宇宙に愛がある / ゲストを含めた全員
楽曲大賞1997-2006
思えばこの賞が設立されたハロマゲドン直後の2002年というのはハロー!プロジェクトの方針が「モーニング一極集中」から「ユニット群立」へと転換したポイントであったと思います。やっぱこの手のランキングものはいろんなユニットが顔を出さないと面白くない。例えば上位がモーニングばかりで占められるなんてことになったらあんまり面白くないよね。もし、2001年以前に同様の企画をやってたらたぶんそんな結果になったと思うんですよ。その意味ではこの企画もオフィシャルの動きにファン側が敏感に反応した時代の産物なのかなあとおもったり。
ま、そんなことは置いといて、わたしの選考はこちら。
楽曲部門
1.シャボン玉/モーニング娘。
2.Say Yeah! ―もっとミラクルナイト―/モーニング娘。
3.HOW DO YOU LIKE JAPAN? 〜日本はどんな感じでっか?〜/モーニング娘。
4.涙の星/後藤真希
5.青空がいつまでも続くような未来であれ!/モーニング娘。
総評
シャボン玉
れいなちゃんが歌いだして高橋さんが引き継ぎ、道重さんがセリフをかます。2007年8月の今時点で次のシングルこんな感じですよと言われても全然違和感がないパート割ですが、これが6期のデビュー曲。「せめぎあいと軋み」が最も体現されている曲だと思います。ホーンセクションのTb村田陽一氏もやたらかっこいい&豪華。
ミラクルナイト
紺野さんがオーディションを受けるきっかけになった運命の曲。とにかく始まりからの疾走感と盛り上がりはモーニング娘。が到達した一つの極点ですね。辻加護のアジテーション後の目まぐるしく交替するソロパートの嵐は、わたしが思うモーニング楽曲の最大の強みである「声質のせめぎあいと軋み」がよい感じに出ていて大好きな箇所の一つです。
HDYLJ?
モーニングの楽曲の重要な要素のひとつに「ガキさんがおもしろくはじけてる」というのが確実にあると思うんですよ。彼女がいい感じならその曲は絶対におもしろい。その意味で選考対象中最強な一曲。サビのソロパートをまわすのが、田中、小川、亀井、新垣という当時のいわゆるフロントメインメンバーじゃない娘たちってのもポイント。メイン連中以外にもこれだけのパワー持ってるやつらがいる。その層の厚さってのがモーニング娘。というユニットのほかには無い厚みとして感じられるわけです。
涙の星
わたしにとってバラード曲って滅多に「当たり」がないけれど、当たるとものすごく好きになる部類のものなんですよ。で、ハロプロ数あるバラードの中でも一押しなのがこの曲。具体的にどこがどう好きかって挙げるのは難しいですが、要素の一つは後藤さんのヴォーカルの「強さ」が感じられるとこですかね。
青空がいつまでも…
該当年のわたしの投票では次点の6位扱いだったんですが、今回入選。やっぱり実演での圧倒的な一体感は経験すると好きにならざるを得ない感じです。ホーンセクションでぶりぶり吹いてるバリサクやノリノリなクラリネットなんかもたまらない。
PV部門
1.Do it! Now/モーニング娘。
2.女子かしまし物語/モーニング娘。
3.ずっと 好きでいいですか(Another Edition)/松浦亜弥
総評
とりあえず、Do it! Nowの完成度には脱帽。予算と手間と発想がこれでもかと注ぎこまれてる感じがするもんなあ。確かにここ最近のPVに比べてお金があった時代の産物かもしれないけど、それだけじゃない作りこみの丁寧さやシーンの深読みをさせる画作りまで、よく考えられてる。かしまし物語はアイデアとディテールへのこだわりが見事。ずっと好きでいいですかは更にアイデア先行型でここまでやると好き嫌いはっきり出そうな気がするけれど、わたしは大好きです。
アルバム部門
1.レインボー7/モーニング娘。
2.4th「いきまっしょい」/モーニング娘。
3.Naked Songs/松浦亜弥
総評
レインボー7はとにかく構成が文句なし。マイクチェックで始まってアディオスBYEBYEチャッチャで終わるんだよ(笑) んで、イキオイ至上主義みたいなボーナストラックが二つもついてくるなんて、お得感満載。いきまっしょいはわたしがはじめて買ったハロプロの音源という個人的な思い入れがかなり強い。内容的も今に至る娘。のカラーが定着したアルバムだと思います。Naked Songsは歌い込みかたやホーンセクションのプレイなどなど個人的にマジで参考にしちゃってる一枚。既存曲をアレンジ変えてスタジオセッションっていうコンセプトがいかにも瀬戸さんって感じが嬉しい。
推しメン部門
亀井絵里(モーニング娘。)
総評
99%ぽけぽけぷー。残りの1%分でとんでもないパフォーマンスが出てくる。目が離せません。
■
こんうさ
ジュンジュンリンリンの本格的な合流一発目。今やモーニングのトーク担当として絶賛大活躍中のさゆみちゃんズレイトショーに出演。「言葉の壁」が一番強く出るラジオメディアでしたが、道重さんのトーク運動量にかなり助けられた感じ。新人さんの立場では、センパイのやることなすこと全部肯定しなきゃいけないわけで、握手会の例のピアノなんかまで「かわいかったです」とか言われちゃうんだけど、その辺のみっちげさんの切り返しはさすがでしたね。
センパイはみんな優しいという二人のコメントがどうしても信じられないみっちげさん。みっちげさんが加入当時怖くて話しかけられなかった先輩って誰かなあ?(笑) 「涙が止まらない放課後」のPVメイキングでがっつり叱られてるところが映りこんでるあの方かしら。
ガキカメ
今日も今日とて自由な二人の自由なトークが展開中。スタッフルーム内とふつーに会話しはじめたりしていよいよ自由度が増してきてます。ガキさんも亀井さんにしょーもないいたずらを仕掛けたりしてね。
まあ、それにしてもこの二人プライベートはともかく(ホントは仲悪いとか思ってるって意味じゃないですよ)仕事のパートナーとしての相性はすばらしいね。基本的に型にはまらないというか、お約束やパターンを崩すことをよしとする亀井さんにどんな些細なボケやしょうもないことにもいちいち突っ込む律儀なガキさん。亀井さんみたいなタイプはスルーされることが何よりもつらいし、ガキさんの仕切りは下手をすると相手の自由度までコントロールしかねないけどこの組み合わせなら万事OK。逆から言えば、光井さんじゃないけどここに割り込んでいくのが至難。こんうさでみっちげさんの厚いサポートを受けたジュンジュンリンリンはここにゲストで来たときが正念場かも。
ハロモニ@
恒例のCCDカメラ減価償却企画(笑) お化け屋敷で一番怖かったのは高橋さんの叫び声だったことはおいといて、二組目がガキカメコンビ。伝説の富士急コンビの再来ですが、あのときにゴールまで一時間かけたことを思うと亀井さんはお化け耐性がだいぶつきましたね。その分ガキさんが怖がって収支はトントンでしたが(笑)
「女に幸あれ」スタジオライブはとりあえずめっちゃ動いてるなというのが印象的。おかげでわれらがエースにして今回のセンター小春ちゃんの声がよれたりしてるけど、まあ、ご愛嬌ですかね。
それより何より、間奏部分でしゃがむガキさんの頭上をハイキックで廻し蹴りする道重さん! 思い出されるのはこちら。きっとレッスン中に2,3回は側頭部にモロにくらったガキさんが昏倒して中断、みたいな光景が繰り広げられたと思います。みっちげさんについては、カレーツアーの時のバイセコー大成功レッスンで小春ちゃんの頭上をものすごい速さで腕をぶん回した過去も思い起こされます。
■
ガキカメ
こんバッハでおなじみラジオネームバッハさんから、ジャケットだけかわった再販もののクラシックのCDを買ってしまって後悔したというメール。
うんうんわかるよ、最近だとナクソスが要注意だよね、著作権切れの音源やマイナーレーベルで出てたやつの復刻なんかが多いから。LSOの管楽器セクションが吹いてるパーシケッティ作品集なんかはわたしも買いました。まあ、一応リマスターされて音もよくなってるものが多いしそんなに後悔しなくてもいいんじゃない? でも、一昔前のグラモフォンのオリジナルシリーズみたいにマスターの意向が強烈に影響してて「それホント?」って感じにしあがってるのもあるしなあ、わたしは結構好きだけどよしあしな気もするし……
なんて共感できる人あんまりいないっすよ、バッハさん(笑) そりゃガキさんもジャケットを撮った人もいろんなパターンを見てもらいたかったんですよとか的外れなお答えをしちゃうよなあ。
でもまあ、その言葉にも一理あって、クラシックでもジャケ写のパターンを選べるとかなら楽しいのにとは思います。*1バラでぱらぱら出したシリーズの全部セットを出す(それ買わないと聴けない新録があるのよ(涙))なんていうエグい商売(ゲルギエフのショスタコーヴィチ戦争交響曲全集!)なんかよりよっぽど喜ばれそうな気がしますよ。
心にブギウギ
10年記念ということで現役&OGからコメント。
ガキさんが話すガラスに映る姿を見てダンスの練習をした(明確に言及していないけど、全身鏡の無い場所=ホテルの部屋や自宅なんかでの自主練を指してると思われる)話や高橋さんの「Do it, Now」の頃後藤さんから「ダンスや歌は上手い人から盗め。私は矢口さんから盗んだ」と言われた話なんかの初期5期話が印象的でした。同番組中で話の出た矢口さんのふるさと戦中話や石川さんのザ☆ピ〜ス成上がりストーリーはエピソードとして有名ですが、それぞれの世代にはやはりそれぞれの物語があるもんですねえ。しみじみ。
小堀さんが言ってたモーニングが最大人数の頃のサラ川「モー娘。は リストラが無く うらやましい」。その後の展開を考えると、まあ、モー娘。も「世間並み」だったってことですかね。今や外国人も積極的に登用しているあたり、やっぱり世相の鏡なのかも?
*1:個人的にはelatusシリーズの無機的な写真がすき
■
こんうさぴー
今回は興味深いハロプロメンバーの話が多かったですね。
最近一緒に遊んだというエピソードが多めだったので、ガキさんとの親密さが印象的だったみっちげさんですが、心理テストで「好きな人をとられる人」が新垣さんだという結果に「エリを取られるってことなのかなあ、怖いね。」なんてセリフがさらっと出てきて、あ、やっぱまだえりりんがイチバンなんだとちょっと嬉しくなりました。嬉しく? なぜわたしが?
同じ設問でまっつーと回答したももぴー。ピンクキャラ取られるんじゃないとみっちげさんにつっこまれて慄くけれど、確かに今更まっつーにピンクキャラ取られたらイヤだよなあ(笑)
ジュンジュンと仲良くて毎日長文のメールをしているというみっちげさん。おお! いいね、世話好きなみっちげさんらしい。
そしてももぴーが高橋さんに相談してるってのが意外にも程がある。一体なに相談してるんだろ? とりあえず嗣永さんが高橋さんにアドバイスしてもらうようなことって何もない気がするんだけど。
そんなこんなで「これからはウチに遊びに来て。仲良くなろう。」と誘う道重さん。嗣永さんは「キズを深めましょう」なんて返してました。たぶん絆の言い間違いだと思うけど、実行したら結果は言い間違いのほうになる気がするなあ(笑)
■
アロハロ2
「100分を超える超大作」という少々煽りすぎの感があるド・アップでの予告VTRが実はかなり好きだったんですよ。
水着で戯れるようなゆるい映像から始まったお話が、転換点を過ぎた頃から激しくカット割りされてスピード感を増していくという映画の予告編なんかでおなじみの手法がきっちりハマってて爽快。それにそれぞれのチームが目的地目指して歩き始める場面からかかり始めるマーチ調のBGMが効果的でいい感じ。更にはそんなシチュエーションが、モーニング娘。というどんな状況でもポジティブに前を向いて進むことを義務付けられた存在の暗喩としてとらえることが出来たりもする。いいね。
でまあ、これも映画と同様で予告編がやたらおもしろいものって本編を見るとき不安じゃないですか。編集で切られた部分やエンディングなんかのこちらの脳内で補完してる部分のハードルが高くなっちゃって、実物がそれを超えるのが難しくなっちゃうから。
で、本編どうだったかというと、けっこうよかったです。
さすがに、予告のようなスピード感はなかったけど、本編101分中水着部分を15分くらいで早々に切り上げ。もう水着とか別にいいでしょ?って言われてる感覚。「2001年宇宙の旅」ならモノリスに触れた猿人がやっと骨を道具として使い出したころですよ。で、残り全部「旅」編に当てたのに、印象的には詰め込みぎっちぎち。たぶん泣く泣く切ったカットがまだまだありそう。
まあ、カメラ回してる時間は膨大だろうしなあ、「どうでしょう」が四組同時に進行してるようなもんだから。編集作業の苦労がしのばれます。「制作上の都合」ってのが言い訳じゃなくてリアルな発売延期理由かもって思えるよ。
組分けの妙がかなりいい具合。ガキさんが上の立場の人につっこむなんて下手したら当面見られない光景だし、いっぱい喋ろうねなんて言っておきながらあんまり深い話を(編集で切られたのかもしれないけれど)しないみっついーと高橋新リーダー。バス待ちのヒマな時間にエロゲーみたいなカップルシチュエーションコントを繰り広げる道重田中チーム、そしてやることなすことの端々がかみあっているようでかみあっていなそうで絶妙なバランスを保つ小春とカメ。そいつらをのんびりぼんやりインドアで待つミキティ。ホントにガチでカード引いたの?と思っちゃうくらいいいバランスだなあ。少なくともこの企画誰と誰がペアになるかがおもしろさを左右する最大のファクターだと思うので、そこを運否天賦に任せたとは思えないんですよね。任せたとしたら相当思い切った決断かどんな組合せでもある程度のレベルに達したおもしろは撮れるという娘。への信頼かどっちかがあるんでしょう。
とりあえず「完全版」が欲しくなりました。各組ごとでDVD1枚90分くらいにしたやつにメンバー自身+だれか1人ゲストのオーディオコメンタリーつき1枚3,500円、全部セット14,000円でFC販売! どう?(笑)