それでも相当お気に入りなんですよ。

☆☆☆
聴いていてこれほど歌唱指導をしたくなるアルバムもない(笑)
低い音を出すのは大変だけどそんなに無理してもダメよ。リラックスリラックス。メロディは「流れ」だからそんなに音を置きにいっちゃいけない。テンポがゆっくりな曲は余計にフレーズ全体を意識して歌わないと。サビは盛り上がりどころだから「強く」歌うのはわかるけど、強さにもいろいろあってキンキンに張るだけが強いってわけじゃないのよ。藤本さんや高橋さんの歌い方をよく聞いて研究してみようね。ヴィブラートはかけられる? できるといろいろ便利だからちょっとづつでも練習していこうね。
なんてことがアルバム一枚聞くたびに頭に浮かんでは消えていきます。
全体の構成、曲調は見事なまでに「声優さんのアルバム」然としていてこれはこれでコンセプトに忠実といえるかも。『EVERYDAY PRECIOUS DAY』なんかベタにいい曲だしね。これをまっつーやごとーさんで聞きたいというのは、レストランにわさび醤油を持ち込んで食べるに近い(美味しんぼ3巻参照)暴挙かもしれないけど。
そんな小春ちゃんの歌声の素材の味をみっちり堪能できるのは『I miss you』かな。前述の小春歌唱の真髄がいやって言うほど堪能できますよ。
このままだと小春ちゃんの歌をくさしてばかりな感じなので、よいところを。彼女の歌声は人の耳を惹きつける「見過ごせなさ」があります。クセの強さといってもいいかな。なので、そのクセを生かして調理したもの、『バラライカ』とか『LOVEだよ☆ダーリン』とか『Spaghetti』なんかがすごくはまってるんですよね。
個人的にお気に入りなのが『Spaghetti』。♪まかれた〜い、とか、イントロの咳払いみたいな吐息、食べないでー×4のハーモニーなどなど聞きドコロ(笑いどころ)満載……小春ちゃんを語るとどうにも悪口みたいになっていけませんね(笑)