夜のピクニックはまだ読んでません。

それでは、これからあなたに幾つかの質問をします。ここで話したことが外に出ることはありません。質問の内容に対し、あなたが見たこと、感じたこと、知っていることについて、正直に、最後まで誠意を持って答えることを誓っていただけますか。
「可能な限りは」
ではあなたのお名前から。
トリビアの法則でラブマの法則はないだろう、でおなじみとうふです」
先週あなたはどちらにいましたか。
「先週はモーニング娘。のコンサートツアーラストの武道館公演に行っていました」
三回の公演全てにですか。
「はい。土曜日の朝の時点までは金曜日の夜と土曜日の昼の分のチケットしか持っていなかったんですが、ありがたいことにオールドさんというかたから定価で譲っていただけるという話をいただきました。その節は本当にありがとうございました。いや、正確には私にではなく藤原さんにということだったんですが」
なぜあなたが。
「藤原さんは土曜日のチケットを持っていなかったので金曜日に私と池袋で呑んでからさっさと岩手に帰ってしまったからです。そうそう、その居酒屋で私たちの席の隣がカップルでした。それも別れ話中の。彼らに罪はないんですがちょっと目障りだったのを憶えています。敢えて声を張って聞こえるようにコンサートのことを話したりしました」
さて、あなたはチケットを偶然にも手に入れて最終公演まで都合三回の公演を見たわけですがその内容について何か感じたこと、気になったことはありますか。
「とりあえずコンサートの内容自体に関係のないところですが金曜日は天気が不安定で小雨が降っていました。傘の用意をしていなかった私たちは入場待ちの列でだいぶ濡れてしまいました。あの時は会場から洩れてくる美勇伝のリハーサル音も恨めしく感じました」
そうするとコンサートに臨むテンションはあまり高くなかった?
「まあ、金曜日は実際東京に行く前の段階で呑みすぎで体調がおかしかったことは事実ですが。あと、金曜公演を終えて明けた土曜日には雨に打たれたせいかコンサートの疲れのせいかやっぱりのみすぎたせいなのか体温調節がだいぶおかしくなっていました」
調節がおかしい?
「はい。常に熱っぽいんですがTシャツになると寒い、みたいな。今から思えば典型的な風邪の初期症状でした」
なるほど。それではコンサートの内容、モーニング娘。さんたちのパフォーマンスについてはどうだったでしょう。特に石川さんのそれについては。
「うーん。最後の公演まで見ておいてこんなことをいうのは気が引けるんですが、石川さんの卒業がどうこうとかあまり感じなかったですね」
それはどういった理由で?
「どちらかといえばこの春ツアーの集大成としての性格のほうが強く出た、そして私もそういう心構えで臨んで見ていた結果だと思います」
そうですか。ではそのような視点で見たコンサートの印象はどうだったでしょう?
「ひとことでいえば安心感、そして希望ですかね。特に五期メンバーを中心とした今後のモーニング娘。への」
具体的には?
「まずは、なんといってもリーダー吉澤さんの安定感です。精神的な面でのそれは矢口さん脱退後の群馬や長野なんかでも感じられたものでしたが、なんといっても今回の武道館ではパフォーマンス面で感じられたのが大きかった。特に春の歌の歌いっぷりには逆に今までその力をどこに隠していたんだと思うくらいでした」
五期メンバーでは?
「まずは高橋さん。まあ、彼女は久住さんの中学の体育館でも本気を出しちゃうような人なので基本的に私が見た限りのどの公演でも常に全開ではあったんですが、今回の公演ではいい意味で余裕が出てきていたというか肩の力が上手く抜けていたように思いました。会場用のモニターカメラにウインクする姿なんかに特に感じたことなんですが。あと、小川さん。私としては彼女の今回の見せ場はいいことある記念の瞬間に置いていたんですよ。歌声に含まれる、なんと言うんですかね、積み重ねというかダシの深みがやっぱり違うんですよ。比べてはかわいそうなんですが、一緒に歌っている亀井田中なんかと見るとより際立つというか」
後の二人はどうでしたか?
「紺野さんは常にきっちりちゃんとやっているという感じですね。娘。さんたちは皆さん個々に振り付けをモディファイして中には原形をとどめてないくらい自己流にしちゃってる人も居るんですが、彼女は結構細かいところまできっちりやっていますよね。ボイトレの成果かどうかはわかりませんが声もしっかり出せるようになったし。金曜日の公演では涙が止まらない放課後で結構派手に音程を外してもいたんですが、以前だったらそうなることを怖がって音を探ってしまうレベルのところにいた人なのでむしろ大変な進歩だと思います。新垣さんは、まあとにかくテンションが高かった。でもいいことだと思いますよ。彼女は歌にしろダンスにしろなんとなくそつなくこなせてしまうので印象に残りにくかったように思えるんですね、これまでは。でも今回のツアーでは一番成長したんじゃないかと思います。単純にパートが多かったってのもあるし、それを自覚して勝負どころで自分の存在を印象付けようという意欲も見られましたしね。ふるさと然り、独占欲然り」
石川さんは?
「石川さん個人についてはもう何の心配もないです。きっとどこへ行ってもやっていけるでしょう。これまでの娘。の卒業式を見るとみんな最後にきっとイイ顔になって卒業していくんですね。涙でメイクも落ちてしまったような、でもだからこそ生命の輝きが直に伝わってくるような、なんだろな、イイ顔としか表現できないような顔になって。で、石川さんもちゃんとそんな顔になってることを確認できたんで。まあ、彼女の場合は涙よりは汗でメイクが落ちてる感じでしたけど。あとは最後のメッセージで手紙を読んだんですが、その姿がハロプロニュースの最終回とオーバーラップしてなんだか納得したんですね」
納得?
「はい。彼女はハロプロニュースの最終回まででモーニング娘。に育てられた。それから今まではモーニング娘。から貰ったものを還元してきた存在だと。そして、もう石川さんはモーニング娘。に十分輸血したんだと」
なるほど、輸血ですか。それではその石川さんの血脈はモーニング娘。の中でどのように流れるんでしょうか。殊にこれまで話に上らなかった六期メンバー、さらには七期メンバーについては?
「まず、藤本さん。この人はやはり別格というかちょっと違うなという気はします。この人に求められているのは血脈の話で言えば他民族の血の混入であって、決して中に溶け込まないだろうし溶け込んでしまってもいけないと思います。そういう意味では今回ツアーでの彼女は自分を貫いていましたね。浮かれモードはさすが最終公演にベストパフォーマンスを持ってきましたし。卒業コメントでは会場の爆笑を誘っていましたし」
『ぶつかっていた』発言ですか?
「ええ。それと久住さんについても藤本さんとは別の意味で別格のような気もします。これからのモーニング娘。はザ・ピ〜ス!がオールデイズ、LOVEマシーンくらいになるともうクラシックというような感覚の新時代に突入していくと思うんですよ。その象徴が彼女であってやはり血脈という話で言えば少し違う流れに行くべき人なのだろうという気はします」
では、所謂純六期がそれを担うと?
「そこは正直私にはよくわかりません。ただ、彼女達にもある程度の自覚はあるんだと思いますよ。卒業コメントのときに印象的だったのは道重さん。私の勝手な予想では彼女は絶対泣き崩れてしまうんじゃないかと思っていたんですね。エコモニ。なんかでの石川さんとの絆を感じさせる発言もしていたし。でも泣かなかった。その姿には頼もしさすら感じましたね」
逆に田中さんは大泣きしてしまった?
「コドモ泣きでしたね。まあ、その素直さが彼女の魅力ではあるのでいいんじゃないでしょうかね。彼女は普段から上昇志向を包み隠さず口にしますし、それが鼻につかない心根のまっすぐさを周囲も理解してますから。石川さんの残してくれた重要なメッセージとして「あと一歩、その一歩を前に出なければ何も始まらない」というのがあると思うんですが、この意味を彼女達はきちんとわかっていると思います」
亀井さんについては?
「うーん。彼女もわかっているとは思うんですが、あのいつもにやけているような顔といいアホっぽさ丸出しの挙動といいなんとなく見ているこっちには、お前本当にわかってるか!? と言いたくなるような感情を起こさせますよね。彼女に関してはまだまだ頑張れよといいたいですね」
一人だけ厳しいですが?
「そんなことはないですよ。期待しているんです」
亀井Tシャツを着ていたのも期待の表れですか?
「あ、あれは藤原が高橋さんのTシャツを着て気合を入れるなんていうから、こっちとしても付き合わないわけにはいかなくてしょうがなく…」
じゃあ、そのチケットホルダーは何なんですか、その写真は? 亀井さんは写真写りが悪いなんて誤魔化して本当はただ亀井グッズが欲しかっただけなんじゃないんですか?
「な、何を言っているんですか? そんなことは関係のないことじゃないですか」
誠意を持って答えていただけるんですよね?  はてなかしまし物語::石川梨華さんモーニング娘。卒業についての重要な質問なんですよ? あなたはハロプロの写真集をやたらと買っていますが大抵は一通り流し見て本棚の肥やしにしているのに亀井絵里写真集はすぐ手に取れるパソコンのそばにいつも置いておくのは何故ですか? 普段は気にも留めないフレッツのチャット企画に亀井絵里の名前を見つけたときトラックボールのスクロールを止めたのは何故ですか? そしてその応募期間が過ぎているのを知ってちょっとがっかりしているのは何故ですか? 
「いい加減にしてください。何なんですかいったい」
亀井さんのダンスが変だというのは亀井さんばかり目で追ってしまうからじゃないんですか? 亀井さんの歌声が耳障りだというのは亀井さんの声ばかり追ってしまうからじゃないんですか?
「み、みうな! そうそう、みうなの腰の動きはすごかったね! あ、すごかったといえば石川さんの「、、、好きだよ」横方向から見たらやっぱりえらいことになってたよ。ねえ!」
土曜の朝は亀井さんが毎日食べる納豆ご飯を食べたそうじゃないですか? 亀井さんと同じメニューで嬉しかったですか? 
「直感の道重さんのダンスは日によってものすごくキレてたりキレなかったりするよね。久住さんが算数得意って言って会場がどよめくのはちょっと馬鹿にしすぎだよね。サイリウム祭りはじっさい見ると迫力が違うよね。ね。ね。」
質問に答えてください。あなたは亀井さんについてどう思っているんですか?
「ぶくぶくぶく…」
わわわ、ちょっと、ちょっと! しっかりしてください。どうしたんですか。しっかり! ちょっと! 次の人へのバトンはどうするんですか? しっかりしてください! ねえ! ちょっと!

…そんなわけでバトンを引き継ぐことは申し訳ないですができなくなってしまいました。大変遺憾です。長々とばかばかしい稿に付き合ってくださった方々におかれても平にご容赦。