何日君再来

みなさんは、芸能事務所に対して何を望みますか?
芸能界に限った話ではないですが、われわれが日々もがいている娑婆というのはきれいごとだけでは当然生きていけない世界です。ましてや、他を圧してのし上がっていこうとすればなおのこと。だからこそ、こうありたいと思う理想にわたしたちは憧れ、それを大切に思うんだと思います。
そしてアイドルというエンターテイナーは、その姿に理想のイメージを投影できる数少ない存在でもあります。
努力は報われる。すばらしい才能にはそれに見合った評価が与えられる。ライバルであり同時に親友である友がいる。
われわれは(少なくともわたしは)こんなような現実には得がたい理想を彼女たちの物語に投影してみています。
当たり前のことですが、アイドルさんも生身の人間。いろんな意味でこちら側の都合のいい理想像に沿ってくれはしないでしょう。程度はどうあれダーティーな側面は誰もが持っているはずです。
そういうネタをつかめばお金になる以上、それを狙う存在があるのも仕方のないこと。だからこそ、個人では対抗しきれないそんな力に対して狡猾に立ち回れる影の存在としての役割を事務所には期待してたりします。
その意味でアップフロントは実はあんまり頼りにならない(笑) 自分のところのタレントが人身事故をおこしても何事もなかったかのようにできる某社や半ば公然の秘密の黒いウワサがあってもその存在感が微塵も揺るがない某某社のような権力がないからというのが一番大きい理由だとは思いますが。
でも、そんな裏の力がないアップフロントをわたしはそんなに嫌いじゃないんです。アップフロントはもみ消す力はないかわりに、事件に対してすごくくそ真面目に対応してくれます。それは過去のいろんなできごとへの対応なんかでご承知のとおり。その対応のよしあしや巧拙はまた別にしても、真摯さだけはつたわるような、ね。もちろん、さっきも言ったとおりもうちょっと狡猾に要領よく立ち回ってもらいたい芸能事務所という存在にしてはちょっと真面目すぎなんですけどね。
思えば一年前のあの時も、事務所は精一杯配慮して次につながる道を断たないよう神経を使っていました。今年に入ってからのフライデーの記事も再浮上の風を探るためのものだったであろうことは容易に想像できます。
その想いを加護さんは裏切ってしまったわけです。
ファンの期待を裏切ったとか、そんな口幅ったいことは言いません。ただ、本当に身近な人の努力を無に帰してしまったことはやはり悲しい。
ばれないようにやるという狡さが足りなかったのかもしれないですね、加護さんには。でも、小賢く立ち回る加護さんなんか見たくないというのもやっぱりファン側の勝手な注文ですかね。
もう、二度と遭うことがないほうがお互いにとって幸せなことなんでしょう。貴女はきゅうくつな理想を投げかけられることなく、われわれも有り得ない期待を追う苦しみを背負うことなく。
さようなら。