アロハロ
「100分を超える超大作」という少々煽りすぎの感があるド・アップでの予告VTRが実はかなり好きだったんですよ。
水着で戯れるようなゆるい映像から始まったお話が、転換点を過ぎた頃から激しくカット割りされてスピード感を増していくという映画の予告編なんかでおなじみの手法がきっちりハマってて爽快。それにそれぞれのチームが目的地目指して歩き始める場面からかかり始めるマーチ調のBGMが効果的でいい感じ。更にはそんなシチュエーションが、モーニング娘。というどんな状況でもポジティブに前を向いて進むことを義務付けられた存在の暗喩としてとらえることが出来たりもする。いいね。
でまあ、これも映画と同様で予告編がやたらおもしろいものって本編を見るとき不安じゃないですか。編集で切られた部分やエンディングなんかのこちらの脳内で補完してる部分のハードルが高くなっちゃって、実物がそれを超えるのが難しくなっちゃうから。
で、本編どうだったかというと、けっこうよかったです。
さすがに、予告のようなスピード感はなかったけど、本編101分中水着部分を15分くらいで早々に切り上げ。もう水着とか別にいいでしょ?って言われてる感覚。「2001年宇宙の旅」ならモノリスに触れた猿人がやっと骨を道具として使い出したころですよ。で、残り全部「旅」編に当てたのに、印象的には詰め込みぎっちぎち。たぶん泣く泣く切ったカットがまだまだありそう。
まあ、カメラ回してる時間は膨大だろうしなあ、「どうでしょう」が四組同時に進行してるようなもんだから。編集作業の苦労がしのばれます。「制作上の都合」ってのが言い訳じゃなくてリアルな発売延期理由かもって思えるよ。
組分けの妙がかなりいい具合。ガキさんが上の立場の人につっこむなんて下手したら当面見られない光景だし、いっぱい喋ろうねなんて言っておきながらあんまり深い話を(編集で切られたのかもしれないけれど)しないみっついーと高橋新リーダー。バス待ちのヒマな時間にエロゲーみたいなカップルシチュエーションコントを繰り広げる道重田中チーム、そしてやることなすことの端々がかみあっているようでかみあっていなそうで絶妙なバランスを保つ小春とカメ。そいつらをのんびりぼんやりインドアで待つミキティ。ホントにガチでカード引いたの?と思っちゃうくらいいいバランスだなあ。少なくともこの企画誰と誰がペアになるかがおもしろさを左右する最大のファクターだと思うので、そこを運否天賦に任せたとは思えないんですよね。任せたとしたら相当思い切った決断かどんな組合せでもある程度のレベルに達したおもしろは撮れるという娘。への信頼かどっちかがあるんでしょう。
とりあえず「完全版」が欲しくなりました。各組ごとでDVD1枚90分くらいにしたやつにメンバー自身+だれか1人ゲストのオーディオコメンタリーつき1枚3,500円、全部セット14,000円でFC販売! どう?(笑)